この度、御縁を賜りまして朝日カルチャーセンター中之島教室において講義をさせていただくことになりました。
若輩者の私がこのような素敵な場所でお話しできることになったのは、恩師のお陰であります。
今年5月に37年振りの高校の同窓会があり、そこで1年生の時の担任であったS先生と再会いたしました。
先生のスピーチを聴いていて、迸る情熱を感じました。
その感動を便りしましたら、早速先生より御返事をいただき、先生の朝日カルチャーセンターの講義を拝聴する機会を得ました。
その日のことは一生忘れえぬことで、SCOPO通信7月号で以下のように記しました。
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恩師 畏るべし
□■━━━━━━━■□ SCOPO通信 2019.7
先日、恩師の語る講座に参加しました。5月に高校の同窓会が37年振りに開催され、
会場で一年生の時の担任であるS先生と再会しました。それから手紙のやりとりをしておりましたら、
朝日カルチャーセンターで“大人の世界史”を講義されていることを知ったのです。とてつもなく
面白いお話(ウクライナ・モルドヴァ・クリミア紀行というテーマ)でした。ヨーロッパの歴史の中でも
ノーマークの場所で、知らないことばかりでした。第二次世界大戦後の世界のあり方を決定した
ヤルタ会議がここで行われましたが、私はそれまでの長い歴史には無頓着であり、無知でした。
先生の講義は、実際に訪れた上で行われます。訪れる場所で話されている何ヵ国語の言葉の読み
書き、会話を、訪れるまでの期間で習得した上で訪問されるのだそうです。私達の今生きている現実を
理解するためには、歴史を知って現場を歩くことが大切で、そのために現地の市井の人の言葉や
習俗をある程度解せるようなってから行くというのです。畏れ入りました。講義の後、食事を御一緒
しまして、何故そんなことが可能になったのか、聴いてみました。大学時代に多言語の修業が
とてつもなく厳しかったことと、自らの体を通して現場・現物・現実をフィールドワークすることを、
梅棹忠夫、西堀榮三郎、今西 錦司を始め、先輩から学んだことが大きいと仰ってました。デザートに
入ったとき、先生はこんなことをお話になられました。「早崎くん、不思議だねぇ。君とこうやって一緒に
学んで、そしてこうやって美味しい食事をしている。なんて贅沢な時間なんだろう。…ありがとう。
素晴らしい時間だった。… 空間軸と時間軸を長ーく広ーくとって、生きていければいいと思う。」
先生に私の研究している人生設計について述べ、テーマである“加齢発達”(体力は二十歳以降
逓減していくが、ライフスキルと情緒は加齢とともに上昇していくという考え方)を話しましたら、
「それ、いいね!早速家内に報告するよ、そう、そうだよ、学ぶことは人生そのものなんだよね。
その表現いいねぇ!」と仰いました。“加齢発達”を体現している人を前にして、小学生のような
ワクワクした気持ちになりました。
以上
その後、先生の講義に魅了された私は、在席されていた高校のOBの方向けの2ヶ月に一度の講義
にも尚友と一緒に参加させていただくことなりました。
程なくして朝日カルチャーセンターの担当者様より今回のお話を頂いた次第です。
S先生の御厚情に心より感謝しております。
Art Of Living 加齢発達するための生活技術
- 早崎 広司(桜美林大学老年学総合研究所 連携研究員 SCOPO株式会社代表 物語仕事塾塾頭)
20世紀は“寿命革命”によって平均寿命が大幅に延びましたが、喜ばしい反面、課題もあります。未経験の長い時間を誰とどう過ごすのか、生きがいをどのように発見し育てるか。「今まで生きてきてよかった」と人生を振り返って思えるためには、加齢発達型の生き方が必要です。人は学び続けることでライフスキルと情緒を豊かに出来ます。相談業務で日々学んでいることや老年学の知見から、解説します。壮年期の方についても実生活、仕事共にご参考にしていただける内容となっています。
① 1月26日 人生の五計と5つの健康
② 2月 9日 身体 心 つながり
③ 3月22日 お金 しごと 継承